3.5
概要
多くの改善、新機能および完全に再設計されたツール(例えば、Visual Editor)により、
Studio 3.5 ではNexaweb アプリケーション構築におけるIDE の開発者エクスペリエンスが向上しました。
以下は、おもな変更箇所です。既知の問題および解決した欠陥は最後に説明しています。
ハイライト
- 完全に再設計されたVisual Editor
- フルXAL サポート
- レガシーNXML のサポート
- 下位互換性:Studio 3.5 へのStudio 2.4 と3.0 のプロジェクトのインポートをサポート
- パフォーマンスの改善
- Webツールの統合とプロジェクト公開機能を大幅に強化
- Nexaweb Java Plugin の改善
- 新しいManage Events ワークフロー
- より分かりやすいユーザーインターフェース
- カスタムAjax タグのサポート
- インストーラの機能強化
- 既知の問題
- 不具合の解決
このリリースでは、Windows XPおよびWindows 2000をサポートしています。
Nexaweb Studio はEclipse3.2.1 - Windows Vista は未サポート- に基づいているため、このリリースではWindows Vista をサポートしていません。
新しい機能
新しいVisual Editor
新しいVisual Editor は、Java とAjax 両方のアプリケーションを作成するためのシームレスなUI デザインエクスペリエンスを可能にします。
シンプルなグリッドシステム上では、すべてのコンポーネントに境界線、選択、サイズ変更、または移動や編集操作の応答のための視覚的な手がかりを表示します。Studio 3.5 の主な変更点は以下のとおりです。
ハイライト
- すべてのレイアウトでドラッグ& ドロップをサポート
- すべてのレイアウトで移動とサイズ変更の操作をサポート
- スクロール可能なCanvas はSWT のネイティブウィジェット
- グローバルなクリップボードと編集操作:取り消し, やり直し, 切り取り, コピー, 貼り付け, 削除
- コンポーネントの選択とサイズ変更機能をオーバーレイ表示
- .xal 、.nxml ファイルのサポート
- 無効なコンポーネントは無効な状態で表示されるが、移動と操作が可能
- Visual Editor がカスタムコンポーネントを表示できない場合でも、未知のタグを視覚的に委譲することで、開発者は画面をレイアウトすることが可能
- Java Plugin のサポート- Nexaweb Java Plugin プロジェクトとしてパッケージされたJava Plugins を他のコンポーネントと同様にキャンバスに表示し操作することが可能
- フォントサイズは ピクセル(px) でなく ポイント(pt) により表示されます
- Ajax WYSIWYG - Ajax の固有のマークアップのサポート
- fontSize = %, cm,mm, in, em, ex, pt, pc
- borderStyle = dashed, dotted, double
- x,y,height,width = %, cm,mm, in, pt, pc
- colors from HTML specification = aqua, fuchsia, lime, maroon, navy, olive, purple, silver, teal
- textDecoration = line-through, overline
- textAlign 属性
XALサポートの改善
Studio3.5 はNXML とXAL 言語の両方を完全にサポートしています。
現在開発者はStudio3.5 を使用し、リッチインターネットアプリケーションを作成するためにXALまたはNXMLのいずれかを使用することができますが、現在はXAL が開発のための好ましい選択です。
NXMLとXALサポートの最近の改善では、以下の修正を実現しています。
- すべてのウィザード、メニュー操作、ツールバーボタン、およびドラッグ& ドロップが正しいXAL を生成する
- 誤ったXALが生成されていたいくつかの欠陥を修正
- XAL の代わりにNXML が生成されていたいくつかの欠陥を修正
- Ajax とJava 間のあらゆる構文上の差異は、適切にすべてのウィザードによって生成されます
- Platform4.5.6 の使用に最適
メモ
捜査を支援するよう改良されました(ソースの編集、プロパティの検証、ドラッグ& ドロップ検証)
レガシーNXML のサポート
NXMLシンタックスを使用したJavaプロジェクトが稼働しているお客様は、Studio3.5で新しいNXML のプロジェクトを作成するか既存のプロジェクトをインポートし、新しいVisual Editor とManage Events ウィザードを含む新機能を活用することができます。
- NXML のプロジェクトはPlatform4.5、4.2、および4.1に対して作成可能
- すべての新しいVisual Editor の機能はXAL ファイルで動作するのと同様にNXML ファイルで動作し、有効なNXML を生成する
- すべてのウィザード、メニュー操作、ツールバーボタン、およびドラッグ& ドロップが正しいNXML を生成する
NXML のプロジェクトをインポートするときの重要な注意点
NXML のためのプロジェクトの特質は一度手動でプロジェクトファイルを追加し有効なNXML のサポートを取り込む必要があります。
プロジェクトファイルは、".project"という名前でプロジェクトのルートに存在します。
NXMLの特質を追加するには、<natures/> 要素内に下記の行を追加します。
<natures>
....
<nature>com.nexaweb.common.NxmlNature</nature>
</natures>
古いStudio プロジェクトとの下位互換性
2.4で作成されたNXML 構文を持つ既存のJava プロジェクト、または3.0.3で作成したXAL 構文を持つJava またはAjax のプロジェクトのために容易なアップグレードパスを提供します。
- Studio2.4 または3.0 で作成されたプロジェクトはStudio3.5 にインポートすることができ、自動的にプロジェクトの構造をアップグレードする
- Studio2.4 と3.0 プロジェクトのインポートをサポート
パフォーマンスの改善
Studio の負荷と実行時間、およびメモリ使用量を削減することで複数分野のパフォーマンスが改善されました。
- プロジェクトの作成とアップグレードの高速化
- Visual Editor のローディングの高速化
- プロジェクトの作成とアップグレード中のメモリ消費量の削減
- Properties ビュー集団の高速化
- VE がスキーマを開こうとしているときのステータスインジケータ
- 大量のデータを削除した後のOutline ビュー更新の高速化
パブリッシングの改善
正しく円滑にスムーズにアプリケーションサーバーにデプロイされるよう、プロジェクトのファイル構造が変更されています。
- サーバに不正な状態をもたらしたいくつかの問題を解決
- プロジェクトの実行のため必要に応じてサーバの起動と再起動を自動的に行う
Nexaweb Java プラグインプロジェクトの改善
Java プラグインのプロジェクトはStudio3.5 ツールセットとの緊密な統合によって強化されました。
- Java プラグインプロジェクトのXAL サポート
- 他のプロジェクトへのプラグイン変更のパブリッシュと配布するJAR の構築周りのいくつかのバグを修正
- 新しいVisual Editor はJava プラグインを他のコンポーネントのようにレンダリングし、開発者はVE のキャンバスに直接カスタムコンポーネントを連動させることが可能
Manage Events ウィザード
新しいManage Events ウィザードは、クライアント側のコードを各種イベントハンドラのために合理的に生成します。
- マクロウィザードは、Manage Events ウィザードのワークフローに統合されています。
- Event ウィザードをManage Events にリファクタ
- 簡略化されたワークフローは少ない画面しか必要とせず、他のウィザードと緊密に調和(MCO、マクロ、サーブレット、JSP、XModify)
- Next ボタンとPrevious ボタンはすべての画面間の値を記憶
- すべてのイベント属性はテーブルに表示され、上級ユーザーはこのダイアログから直接コンテンツアシストを使用して複数のイベントを設定することが可能
- 検証機能はユーザのイベントハンドラの誤設定を防止
デザインの簡略化
Studio 標準のNexaweb パースペクティブを簡略化し、本来のIDE 機能がもつユーザビリティを高めるための再フォーマットが行われた結果、より明確でより使いやすい開発インターフェースとなりました。主な機能拡張は以下のとおりです。
- すべての決定についてのダイアログはデフォルトのプロパティが選択されており、これらの設定はすべて環境設定ダイアログに保存されている
- Layout ウィザードの表示をより単純なRefactor Layout のコンテキストメニュー操作に変更
- 使用頻度の低いボタンを削除することでツールバーを簡素化
- 使用頻度の低いリンクを削除することでWelcome パースペクティブを簡素化
- 使用頻度の低いリンクを削除することでApplication Overview ページを簡素化
- 新しいNexaweb パースペクティブのレイアウトでは他のパースペクティブに移動する必要性が減り、ドラッグ& ドロップが容易に
- Outline ビューではXAL ツリーのみを表示
マイナーな機能拡張
以下はStudio の様々な面においてユーザビリティを高める働きをする、小さいですが重要な変更点です。
- Properties ビューにはボーダープロパティを設定できるダイアログがあり、各ボーダーに個々の値を指定するか、全てのボーダーに共通の値を指定することが可能 (borderColor、borderStyle、borderWidth、borderCorner、padding)
- 現在のPlatform のバージョンと、アプリケーション概要ページのビルドに関する有用な情報を追加
- スタジオ全体に多くの新しいアイコンを追加(例として、プラグイン、データコンポーネント、イベントウィザード)
- 不明なAjax コンポーネントのためのカスタマイズ可能なパレットでは、キャンバス上でプラグインを表現するために、Visual Delegate コンポーネントを指定することが可能
- 新しいライセンスダイアログは、Studio 起動時と環境設定時ともにライセンスファイルの追加を容易にする
- Nexaweb Java Platform のプロジェクトへユーザー補助サポートを追加するための新しいファセット
- ドラッグ& ドロップや操作の取り消しの後に誤ってid="" を挿入しない
- WARのエクスポートでは、src、src-shared、およびsrc-client のソースディレクトリは適切なクラスファイルにコンパイルされる
インストーラの変更点
Studio のインストーラは、新しいインストーラの新機能を活用するために、上位バージョンにアップグレードされました。
インストールのワークフローは、より良いインストールプロセスを提供するために、以下のように変更されています。
- インストーラは、ユーザーがワークスペースの場所を指定できる
- JRE 1.5 をインストーラにバンドル
- 選択したインストールフォルダに以前のStudio がインストールされている場合、ユーザプロンプトが表示されるので、この時にユーザは別のインストールフォルダを選択するか、新しいバージョンをインス トールする前に古いバージョンのStudio をアンインストールすることができる
メモ
既知の問題
Studio には既知の問題がいくつかありますが、将来のリリースで対応予定です。これらの問題は以下の通りです。
- Microsoft Vista はサポートされていません。Studio3.5 はVista をサポートしていないEclipse3.2.1 に基づいています。
- プロジェクト名の変更は使用できません。これはWebツールの将来のバージョンで解決されます。
- src-client とsrc-shared 内のクラス変更によりサーバが再起動します。
- Visual Editor はすべての可能なAjax の構文をサポートしていません。
- textDecoration=blink
- margin
- fontWeight = bolder, lighter, 100, 200...900
- fontFamily = fantasy, cursive
- colors = ブラウザがサポートしている色のリストは、Visual Editor でサポートされていません。Java とHTML に挙げられている色名のみです。
- Visual Editor では、CSSベースのスタイルをレンダリングしません(Ajax クライアントでサポートされています)
- デフォルトではないワークスペースでは、Ajax やJava プロジェクトを作成した後、Problems ビューにエラーや警告があるかもしれません。これは検証が有効になっているためバリデータがJSP とJavaScript ファイルの両方でエラーを発見しているためです。また、バリデーションを有効にしてAjax プロジェクトを構築する場合は長い時間を要します。デフォルトのワークスペースでは、バリデーションは無効になっています(Studioのインストール時 に指定)。デフォルト以外のワークスペースでバリデーションをオフにするには、[Window -> Preferences] から Validation をクリックして、"Suspend all validators" をチェックしてください。
解決した欠陥
Studio 3.5リリース以前に発見された以下の欠陥は今回のリリースで解決しています。
7510 | 712-4126569 XModify ファイルウィザードで<xal> 要素の標準スキーマの名前空間を作成しない |
7550 | 712-4136162 標準のスタイルシートはIE ブラウザでのみ動作し、Studio のNexaweb クライアントでは動作しない |
7674 | 712-4319189 712-4668164 Visual Editor がid="" 属性を生成する |
7714 | 712-4358314 クライアントの起動時にサーブレットとJSP がコンパイルされず、コンソールにNexawebの関連のエラーが表示される |
7790 | 712-4469690 Studio クライアントのクラスパスにアプリケーションの共有クラスが含まれない |
7987 | 712-4615699 Studio が生成した誤ったborderWidth データフォーマットにより、badAttributeWithRootCause エクセプションが発生する |
8384 | 712-4846404 nexaweb-client-parameters.jsp が見つからない |